12月19日午後8時より「庭火祭」を例年通り斎行致しました。

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庭火祭とは・・・

毎年7月19日に斎行される「鎮火祭(ほしずめのまつり)」と対になっている神事です。

鎮火祭は今年も一年火難など無く無事に過ごせますようにと火の神様へお祈りする火災予防の神事なのに対し、

庭火祭では火の神様へ今年も一年火難など無く無事に過ごせたことに対し感謝の御心を捧げる神事となります。

両祭典とも古伝祭のため当日は祭典斎行の時まで境内鳴物禁止とし、大きな声を出したり柏手を打つなどの行為はご参拝の際なるべくご遠慮頂いております。

昔は境内のみにとどまらず「村内鳴物禁止」とされた古式ゆかしい神事です。

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そのため、拝殿前の鈴も祭典当日は上に掛けられ、御祈祷もこの日はお休みとさせて頂いておりました。

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ご参拝の皆様のご配慮に心より感謝申し上げます。

 

午後8時よりの庭火祭では、

拝殿前にて参道の中心に炎を灯し

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ご神前に向けて火の神様への感謝の祝詞を奏上致しました。

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祝詞奏上後、拝殿に戻り御参列の皆様がご神前に向けて玉串を捧げられ、

祭典斎行後、中田宮司から皆様へのご挨拶を以て、庭火祭滞りなく申し納めさせて頂きました。

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また、祭典の最後には12月9日「造酒神事」より庭火祭で火の神様に捧げるために氏子さん達が造って下さっていた、白酒のお神酒もご参列の皆様へおわかちしました。

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今年の初穂である新米・もち米・こうじ・水で造られた、物部神社特製のとっても美味しいお神酒です!

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▽造酒神事のようす

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※造酒神事とは・・・庭火祭でご神前にお供えする白酒を境内一瓶社の斎瓶(いっぺい、水瓶のこと)を用いて造るため大神様にご挨拶申し上げる神事です。

使われる材料も今年の初穂であるお米や一瓶社横の神井より汲み上げた御神水を用いており、庭火祭のために毎年物部神社で造酒されています。

造酒神事はもともと、神職全員が10月晦日より境内でお酒を造りながら禊ぎをし、庭火祭に備え忌籠もった事から「忌籠神事」とも言われております。

このお神酒は大変美味しく、氏子の皆さんや職員も毎年出来上がるのを楽しみにしています。

現在の造り手は氏子の松本栄三郎さんです。

造酒神事においても氏子代表で玉串をご神前に捧げられ、庭火祭の日も拝殿前に灯す炎のお世話をしてくださっていました。

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毎日朝晩お神酒のようすを見に来てくださり、本当にお世話になりました。

いつも本当にありがとうございます!

 

出来上がった美味しいお神酒は合わせて正月参拝の皆様にも巫女達が拝殿にておわかちさせて頂きます。

物部神社の初詣にお参りの際は、大神様にご挨拶申し上げられたあと、ぜひ美味しいお神酒をお受けになられ清々しい気持ちで新年をお迎え下さいませ。

最後になりましたが、夜間にも関わらずお寒い中庭火祭にご参列賜りました氏子崇敬者の皆様誠にようこその御参拝でございました。

もうすぐ物部神社でも年越しの準備が本格的に始まりますが、皆様が新年に向けて益々心明るく豊かな気持ちでお過ごしになれますよう神職巫女一同心より御祈念申し上げます。

 

巫女